「鑑定官」の今後

「鑑定官」とは

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1988/96/3/96_3_144/_pdf
より抜粋した。

鑑定官室の前身である組織は1899年(明 治32年)2月13日 税務管理局官制改正 により税務管理局に鑑定課が設置され,鑑定官の前身といえる技手が置かれた。 その後,組織名称の改変を経て,戦後の1949年(昭和24年)6月1日 の国税庁発足とともに全国の国税局に鑑定官室が置かれ, 現在の鑑定官が誕生 した.

鑑定官室と酒類業の関わりは, 明治以来戦後しぼらくまで, 日本で製造されていた酒類の主たるものが清酒であったことから清酒業 との関わりが大きい。明治43年の実地指導以来今日まで90年余もの間醸造技術指導を行っている。戦後の鑑定官室業務において, 清酒業界との結びつきを強くしたものに清酒の級別制度がある。

crd.ndl.go.jp

http://www.dbj.jp/pdf/investigate/etc/pdf/book1309_02.pdf

今後,鑑定官室の職員が減少することは確かな情勢になっている。一方,鑑定官室に対する行政要求は,世の中の変化が早いことから一層高度化複雑化す ると考えられる。 このことから,情報収集能力及び処理能力を高めるとともに,酒総研と密接な連携 を保 ち,効率的効果的な施策 を実施 して行かな くてはな らない。また,鑑 定官室が酒類 の製造指導で培った技術知識 の活用 も重要である。鑑定官室 の所有す る技術知識及び技術ノウハウの一層の充実 を図 り継承してい くことが求 められている。IT技 術の進歩 によ り,大 容量の情 報の交換 が迅速に安 く行 える時代 の到来 はもう身近 な話である。業界も鑑定官室 も新しくなるべ きところは新しくなり,守るべき伝統 は大切にすべ きと考えている。以上21世紀初めにおける鎌定官室 の事務の内,酒類業界に関係する分野について述べた。書き尽 くせない部分もあるが,最後に鑑定官室は100年の歴史を背負う伝統的な職場であり,酒類業界の健全な発達を技術面で図るのが使命であるが,鑑定官室に対する要望の窓口はいつも開放され親しまれる鑑定官室であって欲しい。